第26回日本麻酔・集中治療テクノロジー研究会
本当に久しぶりの更新です.あい,すいません.水は低いところに向かって流れるものでする
さてさて,
福井大学重見教授が会長を務められて,第26回日本麻酔・集中治療テクノロジー研究会が福井ワシントンホテルで開かれた.
北陸地方は大荒れの天気だったが,多くの熱心な(コアな?オタクな?)参加者を集めて盛会だった.自分は,すっかりこの学会の会員のつもりだったが,実は今回が初の参加だった.今はなくなってしまったが,昨年までは麻酔科学会にソフトウェアコンテストというものがあり,私もここ10年くらいは薬物動態関連のソフトウェアを発表してきた.この第26回日本麻酔・集中治療テクノロジー研究会のメンツはかなりこのソフトウェアコンテストの常連とかぶってくる.ま,学会名からして”コンピュータのオタク”が多く集う学会である.
私はコンピュータが好き!機械いじりが好き!という方は,ぜひ参加してみて欲しい.来年は東京(稲田教授),再来年は米子(稲垣教授)である.”この人たちはほんとうに医者なんだろうか?”と疑いたくなるほどハイレベルな発表,会話が続く.
数あるうならせるような一般演題の中で,もっとも興味深かったのは広島大学の佐伯先生のご発表で”周術期の血管緊張度モニタリングによる外科的侵襲の評価”というタイトルだった.動脈圧波形とプレチスモグラフをもとにPVループを作成し,そのリアルタイム解析により血管の剛性,粘性,弾性を算出するプログラムについての発表だった.これらの指標が手術中の侵襲により変化する様子が,きれいなデータとして示されていて,今後が楽しみな研究だ.日常使っているモニターを二次加工することによりあれほどの情報が引き出せるとは!ぜひ,自分でも使ってみたい.
熱い議論が繰り広げられたのは,薬物を投与した初期の薬物動態解析に関する議論であるが,これは改めて別な機会にまとめたい.
さて,今回のこの学会の目玉は,新潟大学脳研究所の中田 力教授の”水分子の脳科学”の特別講演だ.中田先生はカルフォルニア大学の脳外科教授をされていたところをいわゆるCOEのリーダーとして請われて日本に帰ってこられた先生だ.fMRIのパイオニア,スペシャリストで脳機能の渦理論を発表されてグリア細胞の脳内の役割を明らかにしたことで有名だ.今回は,学生時代にライナス・ポーリングの論文にふれて脳科学の領域に進んだ話から始まり,最近の研究までほんのさわり程度(と,先生自身が言っていた)の紹介という内容だった.随所に自分たちの学んだことが完全に否定されるような研究結果が示されて,目からうろこが落ちた(しかし,全部本当の話なんだろうか???).忘れないうちに論文をチェックしておこうと思う.もう一度,もっとゆっくり聞いてみたい講演だった.このような演者を呼んでくださった重見会長に感謝したい(もちろん,中田先生にも).
tsubokawa先生,
お疲れさまでした.佐伯先生のご発表は今後の発展が楽しみです.
中田先生のお話,(しかし,全部本当の話なんだろうか???)というのは私も同じ感想です.そうだろうな,と考えられるところは多々ありましたが,やはり「そこはちょっと…」と思われるところがあったのも事実です.物理や数学的側面から「脳」をみた場合の見え方がよく解りました.札幌の麻酔科学会の時の東大の廣川教授(解剖学)の分子モーターの講演は生物学的視点からの脳の発生に関してでしたが,これと対極というところでしょうか.
December 7th, 2008 | #
SH先生,PDF変換サイトのご紹介ありがとうございました.さっそく使ってみました.順調です.論文の慣用句のデータベースが簡単にできそうです.:eek:
December 7th, 2008 | #