脳磁図研究報告会
今日は,研究所でスタッフが集まっての脳磁図研究の中間報告会があった.で,昨日はそのプレゼンテーション作りに追われてほとんど眠れなかった.最近,私は発表には,Mac+KeyNoteの組み合わせだ.デバイスとしては,コクヨの緑色レーザーポインターを使う.これは,手元でスライドの送り,戻りがでる優れものだ.また,緑色の光は認識力が赤色の8倍ということで明るく見やすい.ただ,プレゼンの途中でスライドの戻りが引っかかり,一時止まってしまって,かっこわるかった.Sanuki先生のブログで”レーザーポインターを使わないプレゼンを目指す”ということなので,ちょっとまねしてやってみた.おおむね良好だが,細かいデータの提示にはやはり必要ですね.でも,来週の麻酔科ウィンターセミナーでの講演は,ちょっとエンターテインメントに徹した講演を考えている.Sanuki先生の評価が楽しみだ.今日の,報告会には臨床神経生理学会の大御所が何人か参加し,そんな人の前で麻酔科医がAlzheimer病の説明をするのは,恥ずかしいというかおこがましいが,特に意地悪な質問もなく終わった.いろいろと厳しい注文はあったが,これらは,クリアできそうだし,Alzheimer病の早期診断に向けて足場は固めることができた.後は患者でデータを出すだけだ.先週は,自分で体性感覚誘発磁場を測ったら,うまく測れなくておそらく歯の治療のせいだろうという話をしたと思うが,これも冷静に考えると歯では説明がつかず理由がわからない.となると,1)多発性硬化症患者で,神経伝導が悪くなっている,2)体性感覚野が欠如している,3)体性感覚野が大きくシフトしている(脳腫瘍?),4)人間ではない,などいくつかの理由が考えられるが,MRIを撮ってみようということになった.次の機会にしてみるつもりだ.今日も,ほんとうにいろんな異分野の話が聞けて楽しかった. 脳の可塑性の話では,通常一次視覚野になっている後頭葉が,目が不自由になると次第に聴覚野に変異していく話など,非常に興味深かった.
お酒が入った後,ボスがぶちあげていたのは,”これからの電気生理学は直流と高周波だ.”という内容.高周波は自分が研究しているのでわかっているつもりだが,直流は...まず,測定できる機器がない.私たちが通常扱っている生体信号は電位が増えたり,戻ったりする振動する交流である.直流はこの振動を持たない.アンプの構造的な問題もあり測定器の根本から見直す必要がある.理論的には直流は細胞膜電位そのものを反映するため,細胞のコンディションなどが現れる可能性があり,確かに興味ある分野だ.このボスは,もともと脳外科医だが横河電機の技術者に対してアンプの構造の説明など始めた.すごい人だ.
研究所の人を被検者にして練習しているが,最近はMRIを使った海馬容積の評価の練習をしている.これは,MRIで画像を撮影した後,3次元構築し,その脳を標準脳(多人数のデータからつくった平均的な脳)に無理矢理当てはめる.そうすると,萎縮している部分の脳の密度が下がるのでそこを探して計測する方法でVSRAD(Voxel-based specific analysis system for Alzheimer Disease)というソフトウェアで簡単な操作によりMRIで画像画像から脳全般の萎縮度が計算できる.これは,自分でしてみようと思うと,ちょっと怖い.あなたの脳は正常人の60%です,とかいわれたら悲しすぎる.最近,私立の病院では計算してくれるところが増えてきた.あなた,してみる?